サイエンスキャスティング2025
調査テーマ
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霧箱で素粒子を見よう!
高エネルギー加速器研究機構
KEKでは、宇宙で一番小さい粒「素粒子」をぶつけて高いエネルギーを作ることで宇宙の始まりを調べています。粒子と粒子をぶつけてできたエネルギーから別の粒子が飛び出してきて、それらの粒子を測定器でキャッチして研究をしているのです。では、どのように目に見えない小さな素粒子の測定をしているのでしょうか?
実習では、実際に加速器で実験をすることはできませんが、私たちの身の回りにある素粒子「宇宙線」や放射線を使って素粒子の測定を体験しました。測定に使うのは「霧箱」という装置。霧箱を使ってノーベル賞が3つも取られていますが、実は100円ショップの材料でも作れてしまいます。自分で霧箱を作り、実験物理学者の気分を味わいました。
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身近な化学物質は生き物にとって安全?
国立環境研究所
食品、医薬品、化粧品、衣料品など私たちの身の回りにはさまざまな化学物質があふれていて、それらの恩恵にあずかっています。しかし、それらを使った後、どうなるか考えてみたことはありますか?使った後に環境中に出て行った化学物質は、そこに生きものに悪影響を与えるかもしれません。ただし、すべての化学物質を単純に危険視するのではなく、その影響がどのくらいか知った上で安全に、そして環境に負荷がないように使うことが大切です。
日本では化学物質の環境安全性を調べる試験法の一つにミジンコやメダカなどの水中の生き物が用いられています。今回はそれらを使った簡単な実験と観察を通して、皆さんの身近にある化学物質の安全性について考えてみました。
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花火って、どうしてカラフルな色が出るんだろう?
産業技術総合研究所
花火には化学の基礎がぎっしり詰まっています。実は、花火の色は「量子力学」と呼ばれる、とても小さな世界のルールで決まっています。そして、その小さな世界のルールは、花火だけでなく、遠く離れた星の正体を知るヒントにもなり、さらには医療、環境、材料など現代科学のさまざまな分野にも関わっています。この授業では、ミニ花火を作り、光を分析しました。花火の光の中に隠された秘密を調べ、量子の世界への扉を開きました。
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超高温超高圧発生装置を用いた新物質探索
産業技術総合研究所
当研究グループでは、超伝導材料研究の一環として六方型キュービックアンビルを用いた超高温超高圧発生装置による新規材料開発を行っております。この装置の多くは地球科学等の研究分野で利用されておりますが、これをエレクトロニクス分野の材料開発に応用しております。
超伝導の実用化は、産業面では既に医療用MRI等に用いられており、半導体材料と同様、現代の基盤技術を支えております。しかしながら現在のところ、超伝導現象が生じる温度まで冷却しなければならない為、冷媒が必要不可欠となることから、応用範囲は極めて限定的となり、理想的には室温でも作動する高温超伝導体の開発が望まれています。当グループでは、対象材料として主に液体窒素温度を超える超伝導転移温度(Tc)を持つ銅酸化物系や、それに次ぐ高いTcをとる鉄系超伝導体を中心に研究することにより、従来の金属系超伝導体の超伝導発現機構とは異なると考えられている発現機構の解明をするとともに新規超伝導体の開発へと繋げるという、どちらかといえばやや基礎的な研究を行っております。
この装置を用いて試料合成を行い、得られた試料をX線回折装置によって評価し、物性特性評価として、磁化測定による温度依存性の測定を行いました。
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宇宙から見た地球:電子の眼リモートセンシング
産業技術総合研究所
人工衛星のセンサーを使った「リモートセンシング技術」の開発や、衛星から送られてくるデータを使った解析研究により、現地に行かずに地球のどこでも情報を収集できるようになります。衛星に搭載された「電子の目」による光のセンサーは、植物の特徴、地面温度や大気中の酸素・二酸化炭素濃度、岩石の中の特定の元素や地下浅いところにある地盤の構造なども捉えることができます。また同じ場所を繰り返し観測することで「環境の変化を捉える」「地質情報を知る」「資源探査に役立てる」「防災に関わる情報の収集・・」などに利用されています。
最初に衛星リモートセンシングの概要について知り、実際の衛星データを使った地球や月などの最新研究を紹介していただきました。その後、実際のデータと解析ソフトを使った課題研究をやりました。データやソフトは産総研が提供していただき、操作なども研究者がサポートしてくださり、最先端の衛星リモートセンシングの現場に触れました。
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日本最大級の地球科学博物館
地質標本館のウラ側をのぞいてみよう!産業技術総合研究所
博物館のウラ側って見たことありますか?このコースでは、日本最大級の地球科学博物館である地質標本館の、普段見ることのできない岩石薄片作製室と大型岩石保管庫を見学しました。
岩石薄片とは、地質の研究で岩石や鉱物を詳しく観察するために、顕微鏡で鉱物が同定できる約0.03mmの薄さに岩石を磨き上げたものです。岩石薄片作製室では、薄片作製の工程をひととおり見学した後、実際に薄片作製の一部を体験しました。また岩石薄片の顕微鏡観察も行いました。大型岩石保管庫では、研究で採取した岩石・鉱物・化石など、17万点におよぶ標本を保管・管理しているようすを見学し、実際に標本の整理を体験しました。
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私たちのくらしとバイオテクノロジー
ー光るカイコから最先端技術を考えようー農業・食品産業技術総合研究機構
カイコは約5000年前からヒトが絹(シルク)を取るために利用してきました。家畜化が極端に進んだ結果、人間の手助けなしには生きていくことも命をつなぐことも出来ない生物となっています。
ゲノムの解読や遺伝子組換え技術の確立により、実験材料としての存在感も増していますが、産業動物としても医薬品の原料となるタンパク質の生産や光るシルクや超極細シルクの開発が行われています。また2014年、富岡製糸場等が世界遺産に登録されて以来、カイコをめぐる歴史は改めて注目を集めています。ノーベル化学賞で話題になったオワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(GFP)等を利用した世界初の光るカイコの最先端研究を紹介していただき、実習を行いました。カイコの歴史や遺伝子組換えカイコの作り方と利用法を学んだ後、卵にDNA等を顕微注射したり、GFPを抽出しました。さらに希望者はカイコを解剖して、体内で光る蛍光を観察しました。また、蛍光タンパク質とシルクを融合させた光るシルクを用いて試作した洋服等の貴重な実物を見学しました。
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気象予測の最先端を知る
-雷雨、線状降水帯、地球温暖化-気象研究所
気象研究所は、天気予報などについての技術の改善のための研究を行う気象庁の研究機関です。線状降水帯・台風などの予測や地球温暖化予測、数値予報モデルの予測精度の向上、地震や火山の研究など幅広い分野の研究を行っています。
このテーマでは、雷雨、線状降水帯、地球温暖化の3つについて、それらの予測の仕組みを最新の研究も交えつつ学ぶことができした。
雷雨や線状降水帯はどのように発生し、どうやってその発生を予測するのでしょうか?実際の観測データを使って予想してみたり、コンピュータによるシミュレーションについて学んでみました。また、普段よく耳にする地球温暖化について、最先端の研究者と対話できる時間もありました。基本的な知識から最新の研究内容まで何でも聞ける貴重な機会でした。
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机の上で見てみよう:地質現象を模擬する実験
東京理科大学
地球と宇宙の時間と空間の全てを対象とする地学では、調べようとする現象と同じサイズ(何千キロとか)とスピード(何万年かけてとか)で実験を行うことができません。そこで、地震、津波、火山噴火、高潮、斜面災害などの自然災害を模擬する実験が必要になります。まずその基本的な考え方や装置の設計・製作について、自身で種々の模擬実験をしながら学びました。
流体の圧縮や圧力開放に際しての基本的な挙動を知っていただいた上で、地下水・溶岩・火山ガスなど、多くの自然現象で主役として振舞っている流体について実感しました。具体的には地震による揺れや地滑り、地盤の液状化現象、河川洪水時の堤防の破堤現象、火山噴火の駆動力、火砕流の流動など、流体に注目すると多くの自然災害の基本的なプロセスが見えてきました。
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心理学とxR技術を応用した体験デザイン研究
ナイトセッション
五感で感じた情報は脳内で1つの体験として「認知」されます。そして、人・情報・環境を認知して、それに基づいて行動し、その行動が人・情報・環境に影響を与えるという「相互作用:インタラクション」によって、ある一連のイベントが体験されます。認知とインタラクションの特性を理解して、体験をデザインする学問を「認知インタラクションデザイン学」と言います。メタバースなどの最新のxR技術を使うと、通常の生活では得られない体験や簡単にはできない体験が可能になります。心理学とxR技術を応用した次世代の体験デザインについて紹介していただきました。また、産業技術総合研究所が角川ドワンゴ学園と共同開発した、新しい教室のVRコンテンツを体験しました。
サイエンスキャスティング2025開催概要
開催日時
2025年8月5日(火)~6日(水)
8月5日(火)
訪問先機関(初日オリエンテーション後、午後)
ご希望の研究機関等を訪問し、研究内容を調査しました。通常のサイエンスツアーでは公開されていない研究内容を見ることができました。参加者は、チームで取材・撮影・PCプレゼンなどの担当者を決めて、研究者の講義、実験、質問、写真撮影等を協力して実施し、研究内容の取材をしました。
エポカルトークサロン(夕食会)
研究所の先生方と直接お話ができる夕食会です。訪問できなかった研究所の先生方にも、どんどん質問をしました。
特別ナイトセッション
夕食会に引き続いて、全員が参加できる特別なナイトセッションです。産業技術総合研究所の大山先生にお越しいただいて、心理学とVRで伝える未来デザインを紹介していただきました。何人かは体験できました。
8月6日(水)
チームの討議とプレゼン資料作成
他の研究テーマを訪問した参加者全員に、探究調査の内容をわかりやすく説明するために、自分が訪問した研究テーマと取材・体験内容を7分間のパワーポイント発表ファイルにまとめました。チームでの共同作業の体験として、発表用ノートPCの作業をチーム全員で協力して進めました。
チーム発表会と審査
各チームが、7分間のプレゼンテーションをしました。他の調査テーマを訪問した班にわかりやすく訪問テーマを説明するとともに、他のチームの調査テーマを聞き、質問をし、今回は訪問できなかった調査テーマへの理解も深めました。